護身術を身につける

🍀空手の魅力🍀

ひとつめの魅力紹介は「自分を守る護身術を身につけられる」です✨

私は子供二人のママなので、やっぱり空手を通じて娘や息子に叶えてほしいことの一番は「自分の身を守れるようになること」です。

身を守るってなんだろう?護身術ってなんだろう?の答えですが、私は、

護身イコール
身の危険を感じたときに
「やめて!いやだ!」を大声で言えること。
その場から逃げ出せること。
周りの人に助けて!を言えること。

だと思っています。

え?空手だから、殴り合って勝つ!とか、相手と闘って倒す!とかじゃないの?と思われるかもしれませんが

あらゆる格闘技をマスターしてどんなに強くなっても、小さい子供や女の子が、ガタイの良い大人の不審者に突然殴りかかられて戦ったら、負けると思います。

だからこそ、実際のピンチの中、できること。

それは、自分が嫌なことをされたときに「やめて!」と大声で言えることだと思います。

そしてそれこそが、本当に……難しい。

もともとの性格によって、反射的にすぐに嫌なことに対して「やだ!やめて!」を大声で言える子もいます。そういう子は、いじめられにくく、また、不審者からもターゲットになりにくいイメージです。

だけど
「これって嫌って言っていいのかな…」
「このくらい我慢できるしな…」
「やだ!って言ったら傷つけるかな…」
と考えてしまうタイプの子もいます。
 
普段ソーシャルワーカーとして様々な方と関わりを持つ中で感じていることでもありますが、
それ自体はその子の持つ性格で、長所、素敵なところでもあるのに…
悔しいことに、そういうタイプの子を、いじめっこも見抜くし、不審者も見抜き……そしてターゲットにされてしまいがちな印象です。

その上、あとから「あのときヤダって言えばよかった。」「やめて!って言えばよかったのに、言えなかった…自分が悪い。」とさらに自分を責めてしまったり‥‥。

いじめや、不審者からの理不尽な攻撃を受け、完全なる被害者であっても、自分で自分をさらに責めてしまう。それってとてもつらいことですよね。

だからこそ、その可能性を少しでも減らすために、空手を通じて、護身術を身につけてほしいです。

空手の稽古というのは、大声を出して挨拶をするシーンがたくさんあります。「押忍!」もそうですし、気合の「えいや!」を言うこともとても大切です。

これらは、意図的に声を出す練習でもあります。反射的に大声が出るのではなく、型や移動稽古で、声を出すべき適切なタイミングで「声を出すぞ!」と、意識的に迫力のある声を出す。これはとても大切な練習です。

それから、組手の練習も。
組手というのは、相手が自分を蹴ったりパンチしたりしてこようとしているわけですから、危険な目にあうことの模擬シーンでもありますよね。

「不審者が殴りかかってきたとき、実際には体が動かなくて、何ひとつ動けなかった。」というエピソードがあるように

人間の体は、身の危険を感じると、頭の中がまっしろになって、身がすくんでしまって、体が固まってなにも動くことができない。それは圧倒的な恐怖に対しての反応として、当たり前のことです。

でも、たとえば「殴られる!」と思ったその瞬間に、わずかな1秒で、少しでもよけられる人になってほしい。そしてよけたその後、全力で逃げ、大声で助けを呼べる人になってほしい。それが、いざそのときに、「自分の身を守る」ということだと思います。

対面シャドー(実際には攻撃はあたらないけれど、戦いのシュミレーションする稽古)などを通じて、自分がピンチのシーンを何度も想定し、模擬経験し、大声を出したり、攻撃をよけたり、逃げ出したりする、対応力を磨いていってほしいと願っています。

そうやって、空手を修練していったことで得られる「空手家としてのたたずまい、空気感」そのものが、ターゲットに選ばれにくい理由になり、それこそが最大の護身であると考えています。